導入事例 たむら薬局 栄町店様

CASE04

高い意識でも限界はある!具体的な仕組みを導入へ

東京都練馬区
商店街 OTC販売 地域密着
取材日:2013年06月

薬局は地域とのつながりで成り立っている。調剤過誤は患者様を裏切る行為であり、薬局の存続にも関わる大きなリスク。しかし、いくら危機意識をスタッフ皆で共有しても限界がある。誰がやっても間違えない具体的な仕組みを構築する必要を強く感じauditを導入した。

たむら薬局栄町店(有限会社ファルマ)
社長 田村 憲胤 様(薬剤師)

手狭な調剤室を言訳にしない。安心安全へ確実な取組み

西武池袋線で池袋駅から3駅の江古田。都心に近い江古田だが、地域住民で賑わう商店街を抜けると住宅が多く立ち並ぶ下町の雰囲気を持った街だ。付近には大学が3校あり、住民と学生の交流も盛んで、共同でミツバチの養蜂や清掃活動を行っているという。高齢者から子供まで住みやすく、コミュニティが活性化している当地は、都内有数の学生街というだけでなく老人介護施設や医療・教育機関も充実している。そんな街で「たむら薬局 栄町店(有限会社ファルマ 社長 田村 憲胤 様)」は地域住民の健康を支えている。

江古田出身の田村氏はドラッグストア勤務時代に、「地元の薬局を継がないか?」とかねてより自身がかかりつけにしていた薬局の方から声をかけられた。地域に根ざして住民の健康に寄与する「街の薬局」に憧れていたと同氏。地元江古田に対する愛着も強く、2007年に同薬局を継いだという。2年後には駅の反対側に2店目も開局した。「たむら薬局 栄町店」ではOTC医薬品の販売も行い、患者様の相談にも積極的に対応している。相談しやすい同薬局には、かかりつけの患者様、地元の住民、学生の他、帰郷した際にわざわざ訪れる患者様もいるという。約150にも及ぶ医療機関から多くの患者様が訪れる同薬局では、約1,600種類の薬を在庫し対応している。店舗面積13坪、手狭ながらも薬を効率的に保管し、機能的な調剤室で作業をしている。

カウンターの様子

地域に密着し、何でも相談できるような、頼れる薬局が存在する事が重要で、「薬局は地域とのつながりで成立っている。」と同氏は語る。その為、調剤過誤等による信用失墜は、薬局の存続に関わる大きなリスクにもなり、患者様を裏切る事になると、自身が感じていた危機意識を説明した。危機意識を皆で共有しても、ミスを減らすには限界があったという。その為、人的対策のみでなく、作業をシステム化し、誰がやっても間違えない仕組みを構築する必要があったと同氏は語る。そんな危機感を感じていた矢先、「調剤監査支援システム audit」と出会った。調剤室内が手狭な為、audit導入の検討当初は設置場所のイメージができなかったという。しかし店舗の大小に関わらず解決しなくてはいけない重要な課題である為、同氏はauditの導入を決めた。スペースを確保する為に、専用台を内装業者に特注し設置スペースを確保した。「地域でネガティブな噂が立つと取返しがつかなくなる。できる対策は早く実行する。」と現状に満足せずリスクマネジメントに取組む重要性を語った。調剤した結果を画像データとして残すaudit。記録が残ることで薬剤師が安心して働けるようにもなったと同氏はいう。以前は投薬後に見返すデータが無く、正しい薬を投薬したか不安に感じる事があった。

auditを操作する田村氏

現在は患者様から薬不足の問合せがあっても、自信をもって対応できるようになっている。また薬の種類、数量のミス以外にレセコンの入力ミスを発見することもあると、導入効果を語った。導入当初は手狭な調剤室内でauditを大きいと感じたが今では調剤室に溶込み、運用面でも馴染んでいると語る。「薬剤師はauditの監査結果を知らせる音で判断し、スピーディーに操作している。」という。

頼れる「街の薬局」を目指し、薬局機能の強化、リスクマネジメントに力を入れる「たむら薬局 栄町店」。これからも当地の健康を支える存在であり続ける。

専用台設置前/専用台設置後