導入事例 丸一薬局様
「患者様の健康状態を聞きとり、共に治していく。」との思いを実践するためには、少なくとも安心して投薬ができなくてはいけない。しかしどんなに冷静でいるつもりでもミスは起こる。調剤監査システムauditは「忙しいときこそ活躍している」
患者様との会話時間確保を陰で支えるaudit
すり鉢状の起伏に富んだ地形が織り成す幻想的な夜景が世界新三大夜景にも認定されたという長崎市。実戦で核兵器が使用された最後の都市でもある。その爆心地や、平和祈念像のある平和公園からほど近くに「丸一薬局(代表取締役 水野 和美 様)」はある。
1961年に開局した丸一薬局。現在は薬剤師2名、事務員2名の体制で、一日約70~80枚の処方箋を応需している。地域のかかりつけ薬局である同薬局は、約1,200薬品を保管し、医療機関60箇所程の処方箋に対応している。「処方箋がなくても入れる薬局」「いろんな相談ができる薬局」を目指し、患者様とのコミュニケーションを大切にした薬局づくりがされている。一見カフェと見間違う外観、ダウンライトで落ち着いた雰囲気の待合室、待ち時間をむしろ「薬局で過ごす時間」にしたいと水野氏は言う。
中学校の恩師の何気ないアドバイスで薬剤師を目指すことになったものの、会話がとても大切な仕事であるとは思っていなかった。新米薬剤師時代、患者様と他愛ない雑談をよくしていたが、実は会話の中には実際に薬を飲んでいる患者様の生の声がたくさんあり、教えられることが多いと気づいた。以来、患者様と丹念に会話し、共に治していくという投薬を心掛け実践しているという。
出産・育児で約1年間職場を離れたが、薬剤師のパートを探している折、知人から後継者を探している薬局があると紹介された。夫の後押しもあり、思い切って話を受けることにした。しかし、当初は苦労も多かったという。
経営者になる前は来局する患者様のことだけを考えればよかった。より多くの患者様に来てもらう、一度来た患者様にまた来てもらう、スタッフを雇う、経営者になると考えるべき多くのことがある。主婦と社長の二足のわらじを履くようになって12年。3人の子どもを産み・育てながらの薬局経営は息をつく暇もないほどであったが、家族や患者様に支えられ続けてきたと笑顔で言う。「薬というモノを売りたくない」と真剣な眼差しで語る同氏。患者様が本当に欲しいのは薬ではなく健康な身体。少しでも薬を飲まなくていいようにしたいとの想いからの言葉だ。自由に使える体組成計を置き、必要に応じて指導する健康体操は、患者様からも好評だ。また、「投薬カウンターを舞台とすると、調剤室は舞台裏」と語る同氏。投薬の際、患様の健康状態を聞きとり、共に治していく。投薬に集中するためには、スムーズな調剤が求められる。同薬局は調剤室内にも工夫がされている。立ち作業に適した少し高めの中央テーブル。「調剤監査システム audit」を使って監査することで、手軽に種類・数量のチェックを行うと同時に監査の記録を残している。「忙しいときこそ活躍している」と同氏。冷静でいるつもりでもミスは起こる。調剤室内で薬を確実に揃えられるので、安心して投薬にまわれるという。
「半径500m(徒歩圏内)の人々に安心を与えたい」と笑顔で語る同氏。地域に寄り添い患者様と接する同薬局は、今後も近隣住民に安心を提供し続けていくだろう。