導入事例 株式会社アプリコット あんず薬局様
「薬をもらう場所」という枠組みを超え「地域の人々も楽しめる空間」にもなっている「あんず薬局」。精確な監査と記録が残る安心感が薬剤師を支え、薬局の事業領域拡大をサポートしている。
地域に寄り添う健康ステーションを実施
近年は「立山黒部」がジオパークに認定されるなど、豊かな自然に囲まれた黒部市。清流・黒部川が流れる黒部渓谷の玄関口には、富山県随一の規模を誇る黒部宇奈月温泉があり、外国からもたくさんの観光客が訪れる。人々を惹きつける風光明媚な土地に「あんず薬局(株式会社アプリコット 代表取締役 藤澤 志信 様)」はある。
藤澤氏は、病院や調剤薬局、ドラッグストアの勤務を経て、2006年に同氏の地元でもあるこの地にあんず薬局を開局した。現在あんず薬局ではパートを含めて薬剤師7名、登録販売者2名、調剤事務6名が在籍しており、2店舗で1日約130枚の処方箋を扱っている。
「処方箋がなくても気軽に足を運べる薬局にしたい」と語る藤澤氏。処方箋を出すだけの薬局にしたくないとの思いから様々な工夫をしてきたという。地元のアーティストによる無料ギャラリーを開催することもあり、お花見のシーズンに地元の桜の写真を飾るなど遊び心も見え隠れする。そのギャラリーを楽しみにしている患者様も多く「今度はいつやるの?」と聞かれることも多いそうだ。「患者様にとって病院に行くことはちょっとしたイベント」とも語る同氏。ギャラリーの開催は、そのイベントを少しでも楽しいものにして欲しいという同氏の気持ちが伺える。薬局運営を通して「患者様にもっと喜んでもらうために薬剤師は何ができるか」と考え続けてきた同氏。2016年にオープンした入善店では、患者様のみならず地域の人々にも気軽に足を運んでもらえる薬局となっている。広大な医療区画の中に佇む入善店は、大きな駐車場に加えドライブスルーも備わっており、小さな子供を連れたお母さんやご年配の患者様にも使い勝手が良い。同薬局ではOTC医薬品のみならず、コンビニさながら弁当・パン・飲料も扱っている。店内にはカフェスペースのような、ゆったりとした待合室が備えられている。ソファーに腰かけながら友人や家族とテーブルを囲めば、自然と話に花も咲くというものだろう。様々な勤務経験を積んだ同氏だからこそ、「薬をもらう場所」という枠組みを超え「地域の人々も楽しめる空間」が出来上がったのだろう。
患者様に正しく薬を飲んでもらうために
「薬を正しくお渡しするというのは当たり前。薬剤師の本当の仕事は患者様に正しく薬を飲んでもらうこと」と語る藤澤氏。リスクを防ぐシステムを探す中で、「調剤監査システム audit」を見つけた。「複数の薬剤を同時に監査でき、手間もかからず使用できる点が良い」と語る。導入後は窓口で薬を正確に出せるようになり、薬の取り間違えの件数も減少した。調剤過誤を未然に防ぐことができるため、安心して調剤業務に臨めるようになったという。また「薬が入っていない」と問い合わせがあった際には、auditの履歴を参照しながら患者様に耳を傾け問い合わせの背景を探る。薬の飲み方についてじっくり話すことで、患者様にも納得してもらえるようになり、信頼関係もさらに深まったとのことだ。
「患者様の笑顔を見ることが仕事のやりがい」と語る同氏。来訪者の心に寄り添った薬局運営は患者様からも好評だ。これからもあんず薬局は、患者様のみならず地域の人々にも笑顔を届けていく。